海外に留学すると英語はしゃべれるようになるか?

海外に留学すれば英語がしゃべれるようになる、と思っていらっしゃる方は多いと思います。しかし、本当にそうかと言われると、答えはイエスでもありノーでもあります。どちらかというと、しゃべれないまま帰国することになる人もかなりの数いるのではないかと思っています。


私は留学の経験はありませんが、2ヶ月ほどアメリカの大学寮に滞在したことがあります。そのときの経験を以下に書いてみようと思います。


その大学には英語学校が付属していて、多くの日本人が英語の勉強に来ていました。夏休みを利用して1ヶ月だけ来ている人、半年ほど留学する人、1年以上の長期にわたって滞在する人など、いろいろな人がいました。よく見ていると、ある特徴を持った人たちがいることに気がつきました。それは、英語初心者でほとんどしゃべることができないのですが、日本人同士で固まってあまり英語を使おうとしない人たちでした。


この人たちの話を聞いていると、アメリカに来たのだからきっとしゃべれるようになると思っているとのことでした。しかし、進んで外国人とコミュニケーションをとろうとしている様子もなく、英語表現などを覚えようとしている様子はあまり見られませんでした。


私がアメリカにやってきた時点で、すでに半年や1年ほど前から滞在している人も何人かいたのですが、上のような感じで、特に英語をしゃべれる様子は見られませんでした。


ここからは私の推測が入るのですが、せっかく外国に行っても日本人同士でグループを作ってしまうと、コミュニケーションが日本語でできてしまう分、英語の習得の必要性が薄らいでしまうのではないかと思います。これはある意味、英語がしゃべれないために、英語を使わなくても生きていける日本語の環境に逃げてしてしまっているともいえると思います。同様の現象として、英語が使えないという苦しさから引きこもってしまうというパターンもあると思います。アメリカで滞在していても、一日英語をしゃべらなくても暮らそうと思えば暮らせますので、内にこもるようになってしまうと英語を使う機会というのはますます減ってくると思います。
やはり英語は使わないと、いつまでたっても使えないのかなと思います。


では、こうならないためにはどうしたらいいのかを考えてみましょう。


何よりも大切なのは、やはり「英語を習得するぞ、英語を積極的にしゃべるぞ」という強い意志と実行力に尽きるのではないかと思います。一日最低30分は英語をしゃべるぞ、外国人の友達をつくるぞ、授業で積極的に質問するぞ、という行動目標を作って少しずつ進んでいければいいと思います。英語が通じないとどうしても弱気になってしまうので、心が折れそうになってしまいますが、そこを踏ん張ってがんばっていければいいですね。


意志の力を補う具体的な方法としては、日本人の少ない地域を選ぶ、というのも一つの手だと思います。日本人同士でグループを作ると日本語を使ってしまうので、日本語を使えない環境を選択するという方法です。いわゆる背水の陣ですね。日本人は世界中のあらゆるところにいるので、日本人をまったく見かけないということは難しいかもしれませんが、少ない地域や学校を選ぶということは可能だとおもいます。事前に日本人の割合を調べてみると良いと思います。


また、英語ができないという苦手意識が邪魔してしまうのを防ぐために、ある程度の英語の基礎力を日本にいる間につけてから海外に行くというも1つの方法です。最低限のあいさつや、単語、熟語を覚えて簡単な会話程度ならなんとかなるかなという自信があれば、海外に行ってもやって行ける確率が上がると思います。海外に行くのにパスポートや着替えなどの準備をしておくのと同様に、言葉についても事前準備をしておくということです。



関連記事

1.英会話学校に行くと英語はしゃべれるようになるか?
2.日本の英語学習環境は悪くない
3.ネイティブ独特の表現が通じない場合
4.石川遼に学ぶ英会話上達のコツ
5.英語教材を使うかどうか迷ったら
6.海外旅行で悔しい思いをする前に