英会話学校に行くと英語はしゃべれるようになるか?

私はかつて英会話学校で講師として働いていたことがあります。研修を受けて、複数のレベルのクラスを担当していました。そのときのクラスの状況や他の講師の話から、英会話学校に通えば英語がしゃべれるようになるかどうかを考えてみたいと思います。


まず、結論としては英会話学校で英語力を伸ばす人というのは確かに存在します。その人たちを見ていると、英語に対するモーチベーションが非常に高いです。毎回の授業の予習・復習はもちろん、英語を使おうとする積極性も高く、質問をしたり意見を言ったりする回数がとても多いです。英語を学習する目的もはっきりとしていて、海外でビジネスをしたくて英語を学習したい、将来翻訳家など英語を使った仕事につきたい、留学するからそれまでに英語をなんとかしたい、といった目的をしっかりと話してくれました。


なかには、最初はほとんどできなかったが、少しずつ英語ができるようになるとだんだん楽しくなってきて、もっとできるようになりたいという方もいらっしゃいました。スポーツでもそうだと思いますが、上達していくことへの喜びがいい動機付けになっているんでしょうね。


このように英会話学校に来ている人でしゃべれるようになっていく人に共通するのは、予習・復習をしてしっかりと知識を身につけること、それを実際に授業中に積極的に使用すること、そして継続して学習を続けていくことができるモーチベーションがあることの3つだと思います。この3つのポイントが大事な要素かなと思いますが、特にモーチベーションが大事かもしれませんね。これがしっかりしてれば他の2つは自然にできるような気もします。


当たり前のように聞こえるかもしれませんが、いざ自分はどうかと問われるとなかなか耳が痛い問題かもしれませんね。予習・復習を毎回しっかりやるだけでも大変かもしれません。逆に、上記3点を自分にしっかり落とし込んで行動できれば、仕事や他の分野についても応用して上を目指すことが可能になるのかもしれません。


では、逆に英会話学校に行ってもしゃべれない人というのはどういう人でしょうか。これを見てみたいと思います。


英会話学校では進級テストというのがあります。一定期間授業を受けて、その期間の最後にテストを受けて一つ上のクラスに行くことができるかを見るのですが、ここをクリアできない人が時々いらっしゃいます。長い間同じレベルのままの人たちです。また、授業中、質問しても英語であまり答えられない方もいます。


これらの人に共通するのは、授業にそもそも来ない、単語や表現をあまり覚えていない、親に行けといわれた、授業中の発言が少ない、というような点でした。


授業に来ないのは問題外ですね。できるものもできるようにはならないでしょう。単語や表現を覚えていないのは、授業の予習・復習ができていないこととも関係があると思います。英会話学校に通っていても、やはり自主的に学習することは必要です。また、高校生に多いケースとして、親が塾の代わりのような感じで、英会話学校に通わせているケースもあります。この場合、子供に英語を学ぶ意識が低いとあまりしゃべれないように思いました。ただ、高校生の場合は普段学校の授業で英語を勉強しているため、テストの点は良い場合もあります。


授業中の発言が少ないというのは、英語を使うということと同じです。英語をしゃべれるようになるには、やはり覚えたものを実際に使っていくということが大事だと思います。英会話学校は、英語を使うことができる絶好の場所と思うと良いと思います。日本にいながら英語を使える場所というのはなかなかみつかりませんよね。英会話学校では、たくさんしゃべってみてください。


英会話学校で学ぶのはなかなかお金がかかります。せっかく高いお金を払って忙しい時間を割いて来ているのですから、もし何もしなかったらお金を捨てるようなものですよね。英会話学校に通えば、何もしなくてもしゃべれるように教えてもらえると考えるのではなく、自主的な学習や積極的に授業に参加する、そしてそれらを維持するためのモーチベーションが必要だと思っておくといいと思います。
もし英会話学校に通おうかなと思っている場合は、一度確認してみてくださいね。


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