ニュースサイトのヘッダーを読んで勉強する



英字新聞やTIME、NEWSWEEKなどををスラスラ読めるようになりたい、と思うことはないでしょうか。英語で海外の情報をしっかりと得られるようになる姿を想像すると格好よさそうですね。


ただ、英字新聞やTIMEなどで使われている英単語や表現と言うのは難しいものが多いです。1回読んだだけでは、なかなか意味がとれないことも多いかと思います。何回も読み直しているうちに時間がすぎてしまって、なんとなく嫌な気持ちになる。そんなサイクルに入ってしまうと英語の勉強が続かなくなってしまいます。


そこでオススメなのが、英語ニュースサイトのヘッダー(見出し)だけを毎日読んでみる、という勉強法です。


英語のニュースサイトではヘッダーだけが一覧で並んで表示され、それをクリックするとニュースの詳細が表示されるものが多くあります。


普通に考えると興味のあるニュースを1つずつ詳しい内容まで丁寧に読んでいくのが良いのですが、長いニュースなどでは読み終わるのに1時間とかかかってしまう場合もあります。これでは疲れてしまいますよね。

ですので、まずはヘッダーだけを読んでみて内容がイメージできるか試してみます。ヘッダーは短いものが多いので、読むのもそれほど苦痛にならないのではないかと思います。知らない単語があれば調べます。そして再度読んでみてなんとなくでもいいので内容について想像してみてください。それでもわからなければ、そのヘッダーはパスします。最初はわかりそうなものから手をつけていけば良いかと思います。最初から完璧は目指さない、これが大事です。


実際の例で試してみましょう。以下のものは、2012年5月15日にCNNのサイト(http://edition.cnn.com/)で実際に使われたものを引用しています。


Greek government talks fail


短いですね。読むだけであれば5秒で大丈夫ではないでしょうか。これだけを読んで、内容が想像できますでしょうか。単語がわからなければ調べてみてくださいね。つまずきがちな単語としては、Greek, government, fail, といったあたりでしょうか。それぞれ、ギリシャ、政府、失敗する、と言う意味になります。まとめると「ギリシャ政府の話し合いが失敗に終わった。」という意味になります。


2012年5月15日時点でおおまかな流れとしては、ギリシャの経済危機の後、選挙があり連立政権を樹立しようという動きになっています。このあたりを知っていれば、連立交渉が難航してうまくいっていないのだな、ということが想像できます。このヘッダーを読んだだけでも、日本で得られる情報とあわせて内容の大筋を捉えることができるのではないかと思います。日本の新聞でも、見出しだけ読んで内容をイメージすることはよくありますよね。そのイメージで試してみれば大丈夫だと思います。


もうひとつ試してみましょう。以下のものは、2012年5月15日にVoice of Americaのサイト(http://www.voanews.com/)で実際に使われたものを引用しています。


Syrian Activists Say 23 Soldiers Killed in Fighting



まずはタイトルを読んで内容を想像してみてください。わからない単語は調べてみてくださいね。ヒントはSyrian(シリアの)、Activists(活動家)、Soldiers(兵士)、Killed(殺される)、Fighting(戦闘)意味は「シリアの活動家によると兵士23人が戦闘で死亡したとの情報。」といった感じです。2012年5月15日時点では、シリアはかなり混乱している情勢で、この日もシリアでは戦闘が発生したのだなというようなことが想像できるのではないでしょうか。


ヘッダーを用いた勉強の方法について、大筋をまとめると、

1.ヘッダーを読む
2.知らない単語は調べる
3.内容を想像する


の3ステップになります。読むべき英文が短いので比較的楽に続けることが出来るのではないでしょうか。1日3つまで、というように量を決めて、少しずつ続けていくと良いのではないかと思います。


これだけでも時事英語にかなり詳しくなります。
ボキャブラリーも増えますし、海外情勢にも詳しくなってきます。


一つ注意点としては、英語ニュースのヘッダーは単語が省略されたり、時制が変わることがあります。上記の例で言うと、23 Soldiers Killed in Fightingは、本来なら23 Soldiers (Were) Killed in FightingというようにWereが省略されています。限られたスペースで最大限の情報を伝えるための方法なのだとは思うのですが、このあたりは少しだけ注意して勉強を進めてみてください。文法にはとらわれないで、ボキャブラリーや海外情勢を知るという点に関してフォーカスした勉強法になります。ボキャブラリーが増えると読める量が増えてきますので、きっと楽しくなるのではないでしょうか。



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