2年でTOEIC980点をとった郵便配達員


ある雑誌の記事に掲載されていたのを読んだのですが、2年間でTOEICのスコアを980点にした郵便局の配達員がいらっしゃるようです。その方の年齢は51才です。


郵便局の職員募集でTOEIC730点以上が条件として挙げられていたのを見て、将来英語力をもとにリストラの対象を決められるのではないかと不安に思い、英語の勉強をはじめたのだそうです。


この人の勉強の仕方が少し気になりましたので、ここに書いてみたいと思います。


まず、英語をはじめたきっかけについては、英語に取り組む動機づけとして、リストラの恐怖が十分に強かったのではないかと想像します。自分が解雇されるとなったら嫌ですよね。定年間際で退職金をもう少しでもらえると思っているときに職を失ったら泣けるに泣けない、そんな感情がこの方を英語の勉強に駆り立てたのではないかと思います。


勉強方法としては、インターネットサイト『NHKワールド』のニュースをひたすらリスニングします。スクリプトをプリントアウトして、わからない単語を調べてノートに貼るということを毎日繰り返したそうです。


リスニングの学習方法としてはお金をかけずに、よくがんばったなというのが感想です。ニュース英語は難しかったと思いますが、途中で嫌になることなく毎日続けられたというのはすばらしいなと思います。
スクリプトから単語をチェックして調べるという作業も、なかなか続くことではありません。語彙力とリスニング力がかなりアップしたのではないかと推測します。


こういった地道な作業をすることで、英語力が自分のものとしてしっかり身についたのではないでしょうか。


それと、TOEICの対策本を購入し、わからないところは繰り返しやって、完全に理解できたら次の本を買うということを繰り返し、合計17冊のTOEIC本をやり終えたそうです。文法などでつまずいても理解できるまで繰り返したそうで、正しいスタンスだと思います。


公式問題集(過去問)を使って自分の弱点を分析することで、強化するポイントを見つけ出すというのはとてもすばらしいと思うのですが、少しTOEICのための勉強になってしまってるのが残念かなと思います。


もちろん、TOEICのスコアをすぐにあげたいだけであれば十分なのですが、本当の英語力と言う意味ではできればTOEICの対策本には手を出さずに、ビジネスや時事英語などの専門の書籍や教材を買って勉強したら、より良かったかなと思ってしまいます。TOEIC対策の勉強になってしまったことが少し残念ではあります。


ただ、1つの本を完全に理解するまで繰り返す、多くの書籍を使って勉強するという点は、見習うべき点だと思います。

この勉強を開始してから8ヶ月でTOEICの試験で795点をとったそうで、当初の目標の750点を越えました。目標達成したら普通ならやめてしまうことが多いと思うのですが、彼はやめなかったのです。
その後も勉強を続けて、ついに980点を越えるようになったのだとか。


これも継続するという点で、考えさせられることです。何事についてもあてはまりますが、継続することでより高いところに到達できるということは、勇気づけられるものですね。


今は、郵便のお仕事は辞めて、外国人に日本語を教える教師の資格をとろうとしているのだとか。TOEICで980点をとった自信があれば、きっとこちらの資格も簡単に取得して、希望するお仕事につけそうですね。



関連記事

1.TOEIC(R)で920点をとった医師の英語勉強法
2.実力チェックTOEICテスト 語彙・文法編
3.TOEIC頻出英単語集を無料でダウンロード
4.TOEICで高得点を取ると就職・出世に有利