『日本人の英語』購入レビュー ネイティブから見た日本人の英語の特徴と直し方がわかる本


「日本人の英語」はネイティブから見た日本人英語の特徴を解説した本です。

著者のマーク・ピーターセン氏はネイティブスピーカーで日本在住歴も長く、日本人の英語を長年添削しているそうです。その英文添削の経験から日本人の英語の特徴や誤り、そしてその解決法を紹介してくれています。

日本人の英語ではネイティブが違和感を感じたり通じなかったりするところを文法的な側面から解説してくれていて、その解決方法や根本的な考え方も紹介してくれているので、非常に勉強になりました。

実際に「日本人の英語」を購入して読んでみましたので、レビューをご紹介します。



書籍情報


書名:日本人の英語

著者:マーク・ピーターセン

出版社:岩波新書

ページ数:196ページ

初版発行:1988年


初版発行年は古いですが、現在も新書または電子書籍(kindle)の形態で購入できます。



どんな人におすすめ?


1.英語らしさを学びたい人
2.ネイティブから見た日本人の英語の特徴を知りたい人
3.英語で論文を書く人




日本人の英語の特徴と改善の仕方を教えてくれる


この本は初版発行が1988年と古いですが、いまだに新書で買うことができるロングセラーです。ということは、それだけ多くの人の役に立つ内容が書かれているというわけであり、実際、多くの英語関連の本でこの「日本人の英語」という書籍が取り上げられています


内容としては、ネイティブスピーカーである著者が、長年の英文添削の経験から、日本人が書く英語の特徴を分析したものとなっています。


日本人は「a」と「the」の使いわけがあやふやなままで使っていて、なんとなく英語っぽいからという理由だけで「the」を使いがちですよね。「a」と「the」くらいならたいした違いはないだろうと思ってしまうのですが、実はネイティブから見ると、両者を間違って使うと意味が全く理解できないというようなことが起こるようです。


では、どのように「a」と「the」を使い分ければいいかということもしっかり書かれていて、非常に勉強になりました。


これ以外にも、日本語には「特に」「したがって」という言葉があり、非常によく使われますよね。英語に直すときも「Especially」や「Accordingly」、「Consequently」などが多用されます。特に英語で論文を書く人にとっては、これらの言葉は頻出ではないでしょうか。


でも、これらの単語は使い方によっては完全に間違いとなってしまい、ネイティブから見るとおかしいと感じてしまうようです。私はこれらの単語はほとんど意識せずに使っていたので、とてもショックでした。論理的な表現をするときにはこれらの単語を使いがちだと思うのですが、ちゃんとした使い方を知っておくべきですね。もちろん、どのような言葉を使えばよいのかということがしっかり提示されていますので、自分の誤りを直すことができます。


また、英語の時制もしっかりと解説されています。日本人が使いがちな時制だと、英語ネイティブを混乱させてしまうこともあるようです。


「〜している」という場合にうっかり進行形を使ってしまうこともあるのではないでしょうか。日本人には通じても、時制の区別がしっかりとあるネイティブに使ってしまうと意味を取り違えてしまわれかねませんし、全く通じないかもしれません。


そのあたりも、「日本人の英語」にはしっかりとどのような時制を使えば良いのか、各時制の使い方などもしっかりと解説されています。


ネイティブスピーカーの視点と解説が、本当に胸に突き刺さるかのように鋭く、何回も読み直して英語らしさを体得したいと思わせる内容になっています。




まとめ


「日本人の英語」は日本人が間違いやすい英語を文法面から解説した本ですが、とても充実した内容だと感じました。


「a」と「the」の使い分けや時制、「on」「off」「out」「with」といった前置詞の感覚、接続詞や論理を組み立てるときの言葉の使い方など、ネイティブスピーカーがどのような考えをもって言葉を選択しているのか、といったことが詳細に解説されています。

単に「日本人の英語は変だ!」というだけでなく、どのようにすれば英語らしくなるか、どのような考え方をもって使っていけばいいかということも開設されているので、非常に勉強になりました。

少しでも英語らしい英語を身につけたいという方には是非一読をおすすめします。


 日本人の英語




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